ひきこもり科学館

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公務員試験に「現役合格」なんて、身を固めるのが早すぎやしないだろうか? ~民間企業を受けてもいい、自分の夢を追ってもいい

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大学に行ってつくづく思うのですが、公務員志望の学生の多いこと、多いこと…。少しばかり景気がよくなろうと、公務員の人気ってなかなか落ちませんね。例によって、外部講師を招いた公務員試験対策講座は、多くの学生でごった返しています。さて、その手の講座の売り文句には、必ずといっていいほど「現役合格」というものがあります。そして、ほとんどの学生がその文句通り、「現役合格」を目指して必死に勉強しています。

 

しかしそんなに「現役合格」って大事でしょうか?何で、そんなにこだわるのでしょうか…?私には、不思議で、不思議でなりません。むしろ、私は「公務員試験に『現役合格』なんて、身を固めるのが早すぎやしないだろうか」とさえ思っています。皆さんは、一体何を急いているのでしょう?もっとゆっくり、いろいろな道を探ってみても、いいのではないでしょうか。

 

ここからは、私がそう考える理由を4つほど、つらつらと書き連ねてみたいと思います。これを機に、少しばかり、立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか?もちろん、皆さんの受験をジャマするつもりはありませんが(一応、念のため)。

 

① 公務員には、年齢制限ギリギリまでなれる

何だかんだ、日本の労働市場は年齢を重視します。若ければ、若いほどいい!企業が新卒を好むのも、「空白期間」を気にするのも、このためだといえます。残念ながら「歳を重ねるほど、まともな職に就けなくなる」傾向は、確かにあるのです。しかし、公務員に限っていえば、そんなことはありません。公務員には、年齢制限さえ引っかからなければ、なれるのです。そこは民間企業とは違い、本当に公平です。公務員試験は、年齢制限等の要件を満たせば、必ず受験できるのです。そして、実力があれば必ず合格できるのです(そこは、お堅い役所のいいところですね)。だから、安心してください。現役合格できなくても、十分チャンスはあります。という訳で、ここで年齢制限についてお話ししておきましょう。公務員試験の年齢制限(大卒程度)は、(職種や自治体によって異なりますが)国家公務員30歳、地方公務員20代後半~30代前半が多くなっています。ということは、20代のうちは、おおかたの試験が受験できるということです(30代でも、そこそこチャンスはあります)。だから、「現役合格できないと人生の終わりだぁーーー」なんて思わないでください。全然、終わってないですから。そんなの、来年また受ければいいだけ、のことです。何なら、卒業後ゆっくり受験しても構わないと思いますよ(そもそも、公務員試験に「新卒」なんて枠組みはないですからね)。

 

② 本当に、新卒切符は使わなくていいの?

世のなかには、新卒でないと、なかなか入れない会社があります。もちろん、入れる会社もたくさんありますが、そうでない会社もあるのです。まぁ、別に「どこ」とはいいませんが…。皆さんの大好きな大企業、有名企業ほど、そういう傾向にあります。したがって、その手の企業に少しでもご関心のある方は、まずは、そちらを優先した方が賢明かと思います。何しろ、他にチャンスがないのですから。後になって、「あの会社、受けておけばよかった~」と後悔しても遅いのです。せっかくの新卒切符ですから、使いたいところには、ちゃんと使いましょう。その方が、後悔せずに済むかと思います(もちろん、合格するか、しないかは別ですが)。確かに、公務員はすばらしい仕事です。しかし、「公務員試験に専念する!」という前に、本当に民間企業にはご関心がないのか、1度よく考えてほしいのです。公務員は、後からでも決して遅くありません。しかし、一部の民間企業はそうではない、かもしれません。だからこそ、1度よく考えてほしいのです。「本当に、新卒切符は使わなくていいの?」ということを。

 

③ 夢があるなら、若いうちに追ってみては?

皆さんには何かしら、「夢」がありませんか?例えば、小説を書きたいとか、アイドル活動をしたいとか、自分のお店を持ちたいとか…。そういう、何か「やってみたいなぁ」と思うこと、ありませんか?もし、少しでも「ある」というなら、今のうちに考えてみてはいかがでしょうか?夢があるなら、若いうちに追ってみるのも1つですよ。何も、最初から諦めることなんてありません。「できる」「できない」なんて、やってみないと分からないのですから。それに、この手のことは、若いうちからやった方が何かと有利です(自戒も込めて)。だから、2~3年くらい、真剣に夢に向きあってみてはいかがでしょうか?がむしゃらに取り組んでみてはいかがでしょうか。公務員という道は、その後に判断しても、決して遅くはないと思います(実際、2~3年後に転向して公務員になる人は結構います)。まぁ、もし「公務員になることが夢だ!」「公務員になることが、夢に近づく手段だ!」というのなら、話は別ですが(そんな人、ごくごく稀ではないかな…?そんなことない?)。

 

④ そんなに生き急いで、何がしたいの?

「現役合格!」と息巻く人たちは、そんなに生き急いで、何がしたいのでしょうか?もちろん、「公務員になって、◯◯がしたい!」という明確な目的意識があれば、それでまったく構わないのですが。皆さんには、そういった目的意識があるのでしょうか…?別に、ないことを責めるつもりはありません。しかし、特に「◯◯がしたい!」訳でもない人がそこまで生き急ぐ理由が分からないのです。もちろん、まともにお給与をもらえる生活がしたい、というのはあるでしょうが…。それなら、別に公務員にこだわらなくてもいいのでは…?と思ってしないます。もし、大した理由がないのなら、もっと気楽に構えてもいいのではないでしょうか?

 

以上、ぐだぐだと書いてきました。まぁ、さっさと合格するのも、それはそれで悪くはないと思います(確かに、生涯賃金とか変わってきますし…)。とはいえ、「公務員の門は、割と長く開いている」という点も注目に値するかと思います。公務員という選択肢は、もっと長いスパンで検討してもいいのです。もっと視野を広くもって、いろいろ考えてみてはいかがでしょうか?それでは、今回はこのへんで。