ひきこもり科学館

高学歴こじらせニートが、日々思い付くまま、あれやこれや書きます。

公務員試験に有利な学部は? →ズバリ、法学部と経済学部ですが、それ以外でも何とかなります

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公務員になりたい!公務員に興味がある!という高校生の皆さん、こんにちは。さて、皆さんはこのような疑問をお持ちではないでしょうか?

  • 大学に行きたいけれど、公務員試験に有利な学部ってあるの?
  • ほかの学部でもいいの?
  • そもそも、大学って行かなければならないもんなの?

と…。おそらく、一度は似たようなことを…、考えたことがあるでしょう(ありますよね?)。という訳で、今回はそんな皆さんの疑問をしっかり解消しようと思います。

 

1. 公務員試験の内容

このような疑問にお答えするには、まずは公務員試験の内容を整理しなければなりません。まず、公務員試験の筆記試験には、教養試験と専門試験の大きく分けて2種類があります(そのほかに、小論文などもあります)。それぞれの内容は、以下のようになっています。


【教養試験】

教養試験は、主に数的処理や文章理解、人文・社会・自然科学、時事問題などから構成されています。

  • 数的処理:基礎的な計算など
  • 文章理解:基礎的な読解など(現代文、英文など)
  • 人文科学:歴史、地理、文学・芸術など
  • 社会科学:政治、経済、法律、社会など
  • 自然科学:数学、物理、化学、生物、地学など
  • 時事問題

と、まぁ、いろいろありますが。要は、高校までの5教科(国語、数学、英語、理科、社会)を網羅した内容ですね。センター試験とも、そんなに変わりないです。ここでぶっちゃけると、教養試験だけなら、大学に入る必要なんかないです。なぜかって?高校までの勉強をちゃんとやれば、十分に対応できるからです(むしろ、受験勉強の知識が抜けていない高校生の方が有利かも?)。

 

【専門試験】

専門試験は、主に法律系や経済系、行政系の科目などから構成されています。

  • 法律系科目:憲法、行政法、民法、刑法、労働法など
  • 経済系科目:経済原論、財政学、経営学など
  • 行政系科目:政治学、行政学、社会政策、国際関係など

特に、憲法や行政法、民法、経済原論は出題数が多く、重要科目となっています。このことから、専門試験は社会科学、そのなかでも法律や経済分野を重視した内容になっているといえます。ということは…。試験内容がある程度重複する、法学部や経済学部の方が有利といえます。ズバリ、法学部と経済学部です。

なお、技術系や資格免許系の職種では、各分野の専門的な内容が出題されます。

例)土木職の場合
数学・物理、応用力学、水理学、土質工学、測量など

例)獣医師の場合
基礎獣医学、病態獣医学、応用獣医学、臨床獣医学など

さすがに、このあたりは専門的に勉強していないと、どうにもならないですよね。もし、このあたりを目指すのであれば、そういう勉強ができる大学や専門学校を目指しましょう(間違えても、文系学部には行くなよ…)。

このように、公務員試験には教養試験と専門試験の2つがある訳ですが。専門試験については、受験する職種によってあったりなかったりします。

 

2. 公務員の職種と試験内容

ここで、公務員の職種と試験内容について、軽く整理しておきましょう。

 

・事務系(行政職)

文系(非理系)の皆さんの多くは、この事務系の職種を目指すでしょう。市役所なんかでは、「行政職」とよばれているアレです。それで、試験内容に関してですが、「大卒程度」と「高卒程度」に分かれていることが多いです。大体、大卒程度では教養試験に加え専門試験が、高卒程度では教養試験のみが課されます(大卒程度でも、専門試験が課されない場合もあります)。

  • 大卒程度:教養試験+専門試験
  • 高卒程度:教養試験のみ

専門試験が課される、大卒程度の職種では、やはり法学部や経済学部の方が有利です。一方、高卒程度や、大卒程度でも専門試験が課されない場合は、学部による有利・不利はないです。

・警察、消防

警察や消防も、立派な公務員の一種ですよね。それで、試験内容については教養試験のみです(ごく一部の職種を除く)。したがって、学部による有利・不利はないといえます。それより、筋トレでもしておいた方がいいかもしれません(*)

*警察や消防では、筆記試験のほかに、体力試験が実施されます。

・技術職、資格免許職

技術職や資格免許職では、教養試験に加えて、それぞれの分野の専門試験が課されます。当然、各専門分野を学べる学部でないと、太刀打ちできません。

 

このように、いろんな職種がある訳ですが。必ずしも、学部による有利・不利がある訳ではないのです。ただ、事務系で専門試験が課される場合は、やはり法学部や経済学部が有利ですかね(もちろん、他の学部でも合格できますが)。

 

3. 学部による有利・不利は?

それで、結局のところ、学部による有利・不利はどうなのか、ということですが…。大体まとめると、こんな感じになります。

・法学部、経済学部
事務系(行政職など)で専門試験が課される場合に有利。

・その他文系学部(文学部など)
特に、有利にはならない。

・理系学部
技術職や資格免許職で、学部の専門性とマッチする場合にのみ有利。
例)看護学部→看護師、薬学部→薬剤師など

ただ、教養試験のみであれば、学部はほぼ関係ないです(それどころか、大学を出ていなくてもいいです)。

ちなみに、国公立大学か私立大学かでいえば、国公立大学の学生の方がやや有利です(*)。なぜかって?高校までの勉強がよくできているからです。だって、教養試験って、センター試験とそんなに変わりませんからね。「3教科」よりも、「5教科7科目」できていた方がいいですよね。

*学力の担保されない、推薦・AO入試での入学者は除きます。


Q. 政策系学部、地域系学部はどうなのか?

公務員といえば、政策の形成、実施に携わる仕事ですが、政策系の学部はどうなのでしょうか?例えば、政策科学部とか、総合政策学部とか、公共政策学部とか…。そういった名前の学部はどうなのでしょうか?公務員試験に有利なのでしょうか?

一方、近年の地方創生の流れの中で、地域系の学部が相次いで設立されていますが、こちらはどうなのでしょうか?例えば、地域創造学部とか、地域協働学部とか、地域デザイン学部とか…。そういった名前の学部はどうなのでしょうか?公務員試験に有利なのでしょうか?

結論からいうと、両者ともあまり有利にはなりません。なぜかというと…。政策系も、地域系も、いろんな分野を学べるには学べる(*)のですが、ちょっと中途半端なんですよね。もちろん、法律や経済もやるにはやるのですが、法学部や経済学部には量も質も及ばないというか…。結局、ちゃんとした得点にはなりにくいのです。いや…、決して役に立たない訳ではないのですが。どちらかというと、政策系、地域系の学部は、(公務員試験よりも)公務員になってから役に立つことを学ぶところなんですよね。
ちょっと、分かりにくいとは思いますが。試験対策としては、法学部や経済学部の方が有利という…。

*政策系や地域系の学部は、分野横断的、学際的なのが特徴で、社会科学系の分野なら大体はカバーしています。その分、専門性が身に付きにくかったりもしますが…。
 

4. 公務員になるのに、大学を出る必要があるのか?

そもそも公務員になるのに、大学を出る必要があるのでしょうか?結論からいえば、必ずしもそんなことはないです。高卒でも普通に公務員になれますし、大学を出たからといって公務員試験に特段有利になる訳でもないです。そのことについて、詳しくみていきましょう。


1) 高卒でも公務員にはなれる!

公務員試験の多くに「高卒程度」の区分があるように、高卒でも公務員には十分なれます。公務員試験というのは公平・平等で、点数さえ取れれば、高卒だろうが大卒だろうが関係ありません。誰でも公務員になれます。もちろん、給与や出世で多少差が付くこともありますが、そんなに気になるレベルであることは少ないです。実際、生涯賃金なんて勤続年数が長くなる分、大卒とトントンだったりします。となると…、さほど「大卒」という肩書きは重要でなかったりします。

ちなみに、高卒であっても、公務員試験の「大卒程度」区分を受験することは可能です(*)。もちろん、努力しだいで合格だって可能です。あー、ただ……、高卒者の場合、年齢制限ですぐには受験できないでしょうけどね。数年後の選択肢としては、十分「アリ」だと思います。

*公務員試験の「高卒程度」「大卒程度」は、問題の内容やレベルによる区分であって、学歴による区分ではありません。そのため、受験資格にも学歴要件はありません(ごく一部の例外を除く)。したがって、大卒者でなくとも「大卒程度」区分を受験することはできる、といえます。


そんな訳で、高卒での公務員就職も決して悪くないので、広く検討してみてください。

 

2) ただ公務員になりたいだけなら、公務員試験予備校に行けばいい

ここで1つ、注意しておきたいのですが。そもそも大学は、公務員試験の勉強をするところではありません。幅広い分野の教養や、各専門分野の知識・技能を身に付けるところです。決して、公務員試験の過去問を解くところではないです。もちろん、大学だって就職や資格取得に力を入れたりもしますが…。それは、大学本来の役割からすれば、あくまでオマケに過ぎないのです。そもそも、ただ公務員になりたいだけなら、ほかにもっといい学校があります。もっと、おあつらえ向きな学校があります。それは…、公務員試験予備校です。具体的には、LECとか、TACとか、大原とか…、そういうところです。

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公務員試験予備校は、試験対策に特化した学校ですので、試験に出ない「余計な」ことはしません。大学みたいに、変な「回り道」はしません。よって、試験対策だけでいえば、公務員試験予備校が一番の近道といえます。実際、大学生でも、(大学の勉強とは別に)課外対策講座を受講したり、こうした予備校に通ったりしていますしね。別に、大学が役に立たない、というつもりはありませんが。大学って、単に就職とか、資格とか、そういうことを考えて行くところではないよなぁ~、と。

 

3) もちろん、大学を出た方がいい場合もある

私は、単に公務員になりたいからといって、大学に入る必要はないと考えています。先ほど述べたように、大学は公務員試験対策をするところではありませんし、試験対策ならもっといい学校(予備校)があります。しかし、試験対策だけで大学に進学するか・しないか、を決めるのは早計です。もちろん、大学に入った方がいい場合もあるのです。

まず1つ。公務員でも、出世に強くこだわるなら、大学へ進むことをお奨めします。例えば、霞が関のキャリア官僚を目指すとか、局長級、部長級のポストを狙うとか、そういう場合ですね。そういう場合、それなりの学歴がないと…、ちょっと厳しいです。

もう1つ。公務員以外の進路も幅広く検討したいという方も、大学へ進むことをお奨めします。大学に入れば、いろいろと人生の視野が拡がりますし、民間企業への就職も含めて、進路の選択肢も拡がります。もちろん、給与や出世の面でも、大卒の方が大体いいです。公務員に興味はあるけど、まだ意思が固まっていないという方は、とりあえず大学へ進んでおいても損はないと思います。

ついでに、ここで言っておきたいのですが。単に、就職や資格だけで、大学が役に立つとか、立たないとか、決めつけないでほしいんですよね。実際、大学に入ると、いろいろと人生の視野が拡がりますし。思考の幅が拡がりますし…。入ってみて、損はないと思うんですよね(就職とか資格とか、抜きでも)。例えば、高校とはタイプの違う勉強とか、いろんな人との出会いとか。あるいは、アルバイトやサークル活動、旅行などで得られる幅広い人生経験とか…。そういう、大学という時間や空間だからこそ、得られるものがあるのです。

 

4) 公務員試験は、結局あなたの努力しだい

これまで、いろいろと述べてきましたが。公務員試験って、学歴とか、学部とか、そんなに関係ないです(一部の例外を除けば)。年齢など受験資格さえ満たせば、誰でも受験できますし、ちゃんと点数さえ取れば、誰でも合格できます。そういう意味では、結局あなたの努力しだいという面が大きいです。事務系(行政職など)の専門試験も、ちゃんと勉強さえすれば、法学部や経済学部でなくとも突破できますし、理系学部でももちろん突破できます。また、高卒者であっても、「大卒程度」区分を受験できますし、ちゃんと勉強さえすれば合格もできます。このように、結局はあなたの努力しだいなのです。だから、やっていきましょう。あなたが強い意志を持って、精一杯努力すれば、きっと何とかなります。


以上、長々と書いてきました。それでは、今回はこのへんで。