1. 「就活ロボット」はなぜ生まれるのか?
就職活動、略して「就活」。毎年毎年、性懲りもなく訪れますね。で、自分でも体験してみたりもしましたが。何かときどき、めっちゃ気持ち悪いヤツいません?――何というか、ロボットみたい…というか。人として不自然というか。もっと普通に話せんの?みたいな。うーん、分かりますかね?――具体的には、黒い髪に黒いスーツはもちろんなんですが、説明会で「赤べこ」のように何度も頷き、「貴重なお話、ありがとうございます。◯◯大学の◯◯です」と言ってから、質問に入るような人のイメージです。まぁ、だいたい皆そんな感じだろ、といえばそうなんですが。たまーに、(完成度が)度を越したヤツがいるんですよ。お前はロボットか?みたいな。ついにヒトを捨てたのか?みたいな。「キチョウナオハナシ、アリガトウゴザイマス。 ○○ダイガクノ○○デス」 「オンシャノジギョウノツヨミハ・・・」みたいな…。
で、こういうヤツを私は「就活ロボット」と呼んでいます。勝手にそう呼んでいます。しかし…、不思議には思いませんか?――何でこんなヤツが生まれるんだ!と。就活になると、何でこんな気持ち悪いヤツが生まれるんだ!と。これって、何かの社会病理じゃないの?と。いや、だってね。ごく普通の子が、就活になるとそうなるんですよ。急にそうなるんですよ。正直、これじゃ内定も遠のくよ!って(何だろう。こういうの、女子大に通ってた「まじめ」な子に多いような気がする)。
そういえば、以前こんなテーマで記事を書きましたね。
「無難スパイラル」、これと根っこではつながっているように思います。皆がみんな、過剰なまでに無難を求める…。これって、減点を恐れすぎなんですよね。つまりは「地雷」を踏むことを恐れすぎなんですよね。実際は、どこにも地雷なんてないかもしれないのに…。まぁ、お気持ち自体は分からなくもないです。就活って、人生が決まる一大事ですから。にもかかわらず、正解・不正解がはっきりしませんから(ペーパーテストとは違って)。ツラいですよね。で、ありもしない「正解」がほしい、という心理がはたらく訳です。これ、やっちゃいけないんじゃないかなぁ?という不安が湧き出てしまう。その結果が、リクルートスーツのような、過度のマニュアル化・フォーマット化なのかなぁ…と。「就活ロボット」も、これ同じような現象なのかなぁ…と。そう思うのです。
2. 実際には、地雷はかなり少ない
ただ、ですね。実際には、地雷ってかなり少ないと思うんですよ。かなり少ない。少なくとも、下手なハウツー本や(自称)コンサルタントが言うよりは確実に少ない。例えばですね。スーツに多少ストライプが入っていても、ほとんどの人は気にしませんし。ノックの回数が2回か3回か、4回かなんて、ほとんどの人は気にしませんし…。実際、夏場にジャケットなんか着なくても、内定は出ますよ(経験済み)。ちょっとゆるめの会社なら、私服で行っても内定は出ますよ(以下、参考記事)。
まぁ…。たまーに、頭のおかしいおっさんもいますがね。メールで「私服可」とか打っておきながら、何でスーツを着て来ないんだぁぁぁーーー!って怒り出す、頭のおかしいおっさんもいますがね。そんなのは、ごく一部の例外として(あるいは老害として)、放っておいていいのであって。気にするだけ時間のムダ、人生のムダです。
3. 地雷を踏むような会社は、こちらから願い下げ!
で…。運悪く、その例外に当たってしまったとき、地雷を踏んでしまったときの考え方ですが。そんな会社はこちらから願い下げ!でいいのではないでしょうか。そんな職場はこちらから願い下げ!でいいのではないでしょうか。もちろん内定は欲しいでしょうが。ちょっと、立ち止まって考えてください。あなたはそんな会社に居たいですか?――居たくないですよね。そういうことです。入社後にツラい思いをしないためにも、そういう会社は避けた方がいいということです。以前に、こんな記事を書きましたね。
ここで、 就活でよくいわれる「マッチング」とはどういうものか、考えてほしいのです。マッチングというのは、自分に合う会社や職場、仕事を見つけることです。そして、それを手に入れることです。だから…、仮に地雷を踏んで不採用になっても、マッチング的にはOKなのです。むしろ、自分に合わない会社を回避できた、と考えられるのです。別に、皆さんは悪いことをしている訳ではありませんし。自分の信念に基づく行動なら、地雷を踏むことになっても構わない、そう考えていいと思います。
4. もっと、強気で行っていいのでは?
本来、就活において学生と企業は対等です。少なくとも、学生が一方的にへりくだる、媚びへつらうものではありません。皆さんを見ていると、何か委縮しているというか、見えない(ありもしない?)地雷に怯えているような感じがします。うーん…。「就活ロボット」も、そういう思いが、何か残念なカタチで表れたんじゃないかなぁ…。どうですかね?個人的には…。もっと、強気で行っていいのでは?と思います。ある程度、個性が見える人、自信が見える人の方が、人間的魅力があって内定しやすいですよ。逆に下手に委縮すると、かえって内定が遠のきますよ。私の経験上でも、下手に守りに入るよりは、攻めに行った方が上手くいくような気がします。例えば、(面接で)夜のお仕事してました!と言っても、ちゃんと内定は出ましたし。この社会不適合なブログを見せても、ちゃんと内定は出ましたし…。何か、変わったことをやっているなら、バンバン出した方がいいですよ。
5. 特に「内定持ち」は強気で就活してほしい
もっと、強気で行っていい…。そうは言っても、人によってはなかなか難しかったりしますよね。ええ、分かりますとも…。で、だからこそ、ここで言いましょう。「内定持ち」は強気で就活しろ!もっと強気で就活しろ!だって、内定があるんだから。すでに、就活を経験された方は分かると思いますが。就活って、内定が1つあるだけで強いです。めちゃめちゃ強いです。それが、志望度合いの高いところであれば、なおのこと。「何なら、落ちてもいいや」という状態になっていれば、最強です。やはり、未内定の学生は強気には出られないのでね。その分、「内定持ち」の皆さんは強気で就活しましょう。バンバン個性を出していきましょう。リクルートスーツなんて、もういらないと思いますよ?で、何でこんなことを言うかといいますと…。皆さんが強気に出れば、来年以降の就活が変わっていくからです。皆さんがリクルートスーツを脱げば、来年以降はリクルートスーツがいらなくなるからです。就活は、皆さんの手で変えられるのです。
6. もっと、自分の考えや行動に自信を持ってほしい
確かに、就活にはペーパーテストのような、明確な正解・不正解はありません。しかし、だからこそいろんな、1人ひとりの解が成立し得るともいえるのです。1人ひとり、オリジナルの解を創り出すことができるともいえるのです。という訳で。皆さんには、この状況を前向きに捉えてほしいのです。むしろ、自分で解を創り出すことを、楽しんでもらいたいのです。せっかくやるのですから…。ただ、そのためにも。皆さんには、もっと自分の正義や価値観を大切にしてほしいと思います。もっと、自分の考えや行動に自信を持ってほしいと思います。大体、皆さんは他人のことを気にしすぎ!です。価値基準、判断基準を他人に置きすぎです。それだから、つまらない就活本や他人の真似をしたくなるのです。そして、(自分でも)誰が誰だか分からないような人間になってしまうのです。おそらくですが。「就活ロボット」は、そのなれの果てなのではないでしょうか?見えない(ありもしない?)地雷に怯え、徹底的にマニュアル化・フォーマット化していく。そして、ロボットのようになっていく…。そんなんじゃ、もったいなくないですか?せっかくのあなたの魅力が、どこかへ行ってしまいますよ!大丈夫です。皆さんは面白いです。素の皆さんは面白いです。だから、出していきましょう。自信を持って、自分の思いや価値観を出していきましょう。その方が、内定だって近づきますよ。きっと。