ひきこもり科学館

つれづれなるままに、ひきこもり、硯にむかひて

【男性学】多様化しない, 男性の生き方・働き方・ファッションについて

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もっと女性の活躍を!もっと女性の社会進出を!
男女平等、1億総活躍社会…!

近年、日本ではめざましく「男女平等」への流れが進んでいます。事実、ここ10年、20年で女性の権利拡大・社会進出は大いに進み、それに伴って女性の地位・影響力も大いに高まりました。それはもう、ひと昔前とは比べものにならないレベルで…(もちろん、今でも不十分なところはあるけども)。

だって、今では女性でも大学へ行くし、フルタイムでバリバリ働くし。1人で海外旅行へだって行くし。何なら、自分から離婚を言い出したりするし…。

スゴい!ですよね。何なら、男性諸君より自由、充実している気がする…。はい、素晴らしいです。これ自体は大変に素晴らしいことです。

こうして、女性が格段に生きやすくなった社会なんですが。なんですが…。なんで…すが。す…が…!

今の男女平等って何かおかしくないですか?
今の日本における男女平等って、何かゆがんでませんか?

いや…、何かね。男性の立場からみるとね。何か、男性って生きづらくない?って。何か肩身が狭くない?って。

もちろん世のなか、男性優位、男尊女卑などといわれる部分もまだまだあるんだろうけれど。その割には優位性とか、生きやすさとか、感じないなぁーと。

何でなんでしょうね?長引く不況で、(男性でも)大して給料が上がらなかったからですかね?それとも、頑張って仕事をしたところで、家庭や趣味を楽しむ時間もないからですからね?まぁ、いろいろ思うところはあるんですが。思うに、

何か(男性は)選択肢が少なくない?って。
女性の生き方はどんどん多様化しているのに、男性の生き方はぜんぜん多様化しないなー、と。

今回はこの【男性の生き方、多様化しない問題】について、だらだらと考えていこうと思います。

1. 多様化しない男性の生き方

近年、女性の生き方は本当に多様化したと思います。働き方の面では、(主婦+)パート・アルバイトではなく、フルタイムでしっかり働く人が増えましたし。一般職ではなく、総合職で働く人も増えましたし。なかには「外資系バリキャリ女子」なんてのもいますし…。バリバリ働くぞー!って感じで。最近ではむしろ、専業主婦の方が少数派ですよね。そういう意味では、本当に多様化したと思います。

他方、プライベートの面では、家事・育児を適度に外注して、趣味や旅行を楽しんだりしています。その上、最近では登山やゴルフなど、男性的な趣味にも参入してきています。いや~、いいですよね。ちゃんと楽しんでいる。仕事だけ、主婦だけではなくて、人生にちょうどいい「楽しみ」を、ちょうどいいバランスで選んでいる、そういう女性が多い印象です。

一方、男性はというと…。あれ?あれれぇぇぇ~~~~~~?

ぜんっぜん多様化しないじゃん!

働き方もほとんど変わってない!未だに正社員、フルタイムでがっつり働け、そんなのばっかり。えっ育休?何それ、おいしいの?みたいな…。これって、どういうこと?だって、フルタイム女性が増えたからといって、専業主夫が増えたかというとそんなことはないし。総合職女性が増えたからといって、一般職男性が増えたかというとそんなこともないし…。男性の選択肢って、何一つ増えてないじゃん!

プライベートだって、ちゃんと楽しんでます?仕事に忙しすぎて、趣味なんか楽しめない、旅行になんか行けない…、そんなふうになってません?じゃあ、家事や育児はというと――。料理なんかしない、子どもは(家に)帰ったころには寝ている、なーんてことになってません?そもそも、ろくにやり方も分からなかったりして…。うーん。どうも女性に比べて、仕事とのバランスがとれていない人が多いような。

2. 多様化しない男性の働き方

男女共同参画、1億総活躍社会…!といっても、それって大体は女性の話なんですよね。もっと女性に働いてもらおう、だったら育休も整備しよう!みたいな。そもそも、女性にしか視点が置かれてないんですよね。かといって、じゃあ男性の方はそのままでいいの?というと、そんな訳もなくて…、ですね。

男性だって、ただひたすら働くだけじゃ、人生充実しないじゃん!
男性だって時間がないと、家事も育児もできないじゃん!

何で、昔ながらの働き方しかないの?本当、意味分かんない…。

・一般職は女性専用職ですか?
・時短勤務は女性専用勤務制度ですか?
・育児休暇は女性専用休暇制度ですか?

そんなことない!といっても、実質的にはそうなっているところがほとんど…、ではないでしょうか。男性の育児休暇取得率なんて、わずか数%ですよね(*)。これじゃあ、「イクメン」なんて幻になってしまいます。はい、まぼろし~(IKKO風に)。

いや、まぁね。仕事だけしていて、幸せになれるならいいんですけどね。(今どきは)そうはならない、という方が多いのでしてね。誰だって、仕事以外にやりたいことだってあるでしょうし、家庭だって大事にしたいときもあるしょうし。それなのに、ただひたすらバリバリ働け、というのはどうなの?という話でして…。もうちょっと、いろんな(働き方の)バリエーションを考えてもいいんじゃないの?その方が、幸せになれる人が多いんじゃないの?そう思う訳ですよ。

あと…、蛇足ですが。今後はリモートワークなど【会社に行かない働き方】、フリーランスなど【会社に雇われない働き方】も重要になってくるでしょう。そもそも、何でも会社に行かないと仕事ができない…、その働き方を何とかする必要があります。これは男女関係なく、今の労働の大きな課題といえます。

*ちなみに、男性の育児休暇取得率は平成30年度で6.16%(厚生労働省「雇用均等基本調査」)です。これでも、近年結構伸びたんですがね。

3. 女性の社会進出を進めるなら、男性の社会退出を進めてもいいのでは?

近年日本では、女性の社会進出を推し進めていますが。それなら逆に、男性の社会退出を推し進めてもいいのではないでしょうか?いや、冗談ではなく…。――だって、そうでないとバランスがとれないでしょう!バランスがとれない。では、ごく簡単な例を示しましょう。

これは、昔ながらの性別役割分業を実施していた夫婦の、生活におけるエネルギー配分です(数値は単純化しています)。

男性(会社員) ― 仕事:1 / 家事・育児:0
女性(専業主婦)― 仕事:0 / 家事・育児:1

一方こちらは、双方が積極的に社会進出(勤労)している夫婦の、生活におけるエネルギー配分です(同じく、数値は単純化しています)。

男性(会社員) ― 仕事:1 / 家事・育児:0
女性(会社員) ― 仕事:1 / 家事・育児:0

バランス狂いましたよね?もちろん、現実にはこんな1対0 ではなく、その間でいくらか調整してるんでしょうけれど。とはいえ、働き方・雇用形態によっては、その調整も難しくなるんじゃないかな?というのはあって。現実問題、調整幅がない・小さいなんてことも、少なくないですよね。どうします…?家事代行サービスでも頼みますか、子どもは学童保育にでも預けますか?

それだったら、男性(夫側)にも家庭の役割(家事・育児など)を分担してもらった方がいいんじゃないの?と思ったりもして…。要するに、女性側の性別役割分業を緩和するのなら、男性側の性別役割分業も緩和すべきではないの?という話ですよ。バリバリ働く女性、いいと思いますよ。男性より稼ぐ女性、それもいいと思いますよ。ただ、もし女性が「バリキャリ」になるのなら、男性が専業主夫として家事・育児を支えてもいいはず。そういう選択肢が広く許容されてもいいはず…。そう思う訳です。実際、キャリアを重視したい女性、男性より稼ぎのいい女性なら、十分あり得る選択肢ですよね。ただまぁ、そういう女性(女医とか、外コン女性とか)って…。子ども以前に、婚期を逃しがちなフシがありますが。それはまた、別の問題ということで。

4. 「一家の大黒柱モデル」しかないツラさ

皆さんのなかには、(何となくでも)こういう意識をお持ちの方が多いのではないでしょうか。

・男は働かなければいけない、お金を稼がなければならない
・男は妻子を養わなければいけない

はい、ありますよね。きっとありますよね。現代日本に生まれ育って、この手の意識をお持ちでない訳がない…。ちなみに、この手の考え方を私は「一家の大黒柱モデル」と呼んでいます。ただ、どうでしょう…。皆さんのなかには、これに苦しめられている方もかなり多いのではないでしょうか?

1) まず犠牲が大きすぎる

まず犠牲が大きすぎる、このひとことに尽きます。皆さんも身をもって、知っておられるでしょうが。日本でサラリーマンをやってると、時間も気力も体力も、会社に「ごっそり」持ってかれます。それはもうごっそりと。平日なんて、(家に)帰ったら寝るだけ、そんな方も少なくないのではないでしょうか…?これじゃあ、プライベートなんてあったもんじゃねーよ、と。どこに、家庭のケアや趣味に充てる余裕があるんだよ、と。いやまぁ…。犠牲にしてまで「やりたい」仕事なら、それでいいのかもしれませんが。あなたの仕事、そこまでしてやりたいですか?

2) 人生の多くを犠牲にしながら、割に合わない

「一家の大黒柱モデル」は、高度経済成長期にはそれなりにマッチする考え方でした。しかし、経済が停滞し、企業・雇用システムが変化した現在ではどうでしょうか…。――そう、フィットしないのです。時代に合わないのです。今の時代、会社であくせく働いたところで、もらえるお金もたかが知れていますし。ヘタに出世したところで、中途半端に責任が増えるだけですし。それに対して、本来あった「自由」の大半は失われてしまう、という…。これじゃあ割に合わないよ!やってらないよ!そう考えるのは、ごく自然なことです。しかも、最近は大黒柱に十分な収入もなかったりして…(*)。

*ちなみに、世間ではこれを「ワーキングプア」といいます。あくせく働いても、生活保護と同レベルの給与しかもらえない…。だったら、生活保護の方がいいんじゃないの?そんな気さえしてくる。世間には、そういう状況で生きている方も少なくないのです。

3) 「働く」以外の生き方のモデルがない

そもそも世の男性、皆がみんな「働きたい」と思っているかというと、大間違いです。フツーに「働きたくない」と思っている人も多くいます。現に私だってそうです、働きたくないです。働きたくない。この感情は、非難されるべきものなんでしょうか…?――そんなことないですよね。こんなの、誰だって程度の差こそあれ、心のどこかでは思っていることですもんね。普段、人前では口にしないだけで…。

あと、そこそこ勤労意欲のある方でも、1日8時間、週5日も働きたいかといえば、そんなには働きたくないよ、そういう方も少なくないと思います。人によっては、

・せめて、週休3日だったらな~
・本当は週2日も働ければ、十分なんだけど
・午前だけ働きたい

とか、いろいろ思うところはありますよね。いろいろ。実際、もし会社に週休3日制があったら、真剣に悩む人も少なくないと思う…。うん。

その一方で、男性には今ひとつ「働く」以外の生き方のモデルがない、のが問題です。例えば、

・別に、私は働きたくなんてないんだ。海辺でサーフィンでもして、のんびりと過ごしたいんだ。
・私だってそうだ。本をたくさん読んで、日々思うことを書いて過ごしたいんだ。
・実は私は、仕事よりも子育ての方が好き・得意なんだ。だから本当は家にいて、もっと子どもの面倒をみたいんだ。

などと思っていても、そういった生き方のモデルがなく、実現する手段に乏しいのです。別に、サラリーマンを否定する訳でもないですが。もっと「働く」以外のモデルがあっても、いいんじゃないかなー。主夫もいいし、何ならヒモも否定はしない…。そんなふうに思ったりします。ああ、サーフィン。定年退職後なら実現するかな…?でも、もっと若いうちに実現したいですよね(体力ないし)。

4) 稼げないと、必要以上に絶望してしまう

長く人生を歩んでいると、ある日突然働けなくなったり、お金を稼げなくなったりする、そういう場面に出くわします。合わない仕事、不況による解雇、ビジネスの失敗…、まぁいろいろありますよね。なかには、病気や事故、天災など予測不能イベントもあったりして。そりゃもう、たいへん!本当に避けたかったけど、どうしても避けられなかったよ…、そんな場面も出てきますよね。

ではそんなとき、男性はどうなるのでしょうか?
妻から離婚を突き付けられるのでしょうか?
彼女には振られるのでしょうか…?

――実際問題、ありますよね。あり得ますよね。では、稼得能力を失った男性には、生きている価値がないのでしょうか?――いやいや、そんなことはないだろう!人間、そんな単純なものではないだろう…、とはいうものの。

「一家の大黒柱モデル」が強いと、そうなりがちなんですよね。何せ、大黒柱じゃなくなってしまったのですから。別にちょっと仕事が飛んでしまったくらい、いいじゃん!何とかなるさ!といっても、ですね。このモデルが強いと、必要以上に絶望してしまいがちなんですよね。(女性に比べて)男性の自殺率が有意に高いのも、そういう部分と決して無関係ではないと思います。

5) 人生を「はみ出す」余地がない

人生にはある種のゆとりというか、「はみ出す」余地が必要です。ここでいう「はみ出す」というのは、何か新しいことをやってみるとか、少し日常から離れてみるとか、そういうことをいいます。例えば、

・ちょっとお遍路に行ってくる
・ちょっとカレー屋を開いてみる
・ちょっと和楽器バンドを組んでみる
・ちょっと素人同人AVを撮ってくる

みたいな、学生が思いつきで「バカなこと」をやるような、そういうゆとりが必要です。えっ、そんなことをしてどうするのって?いいじゃないですか。単純に人生の思い出になるし、気分をリフレッシュできるし…。一見ムダに思えるようなことでも、ひょんなことから面白い人脈ができたり、カネになるスキルが発生したりするかもしれませんよ。人生何がどう転ぶか、分かりませんからね。

ところが、今の男性にはそういうゆとりがないのです。サラリーマンなんかやってると、単純に忙しすぎて時間がとれない、というのもあるし。所帯を持ってたりすると、リスクを恐れて思い切ったことができない、というのもあるし…。そんな訳で、何やかんやで行動に移せない方が多いですよね。

そう、「一家の大黒柱モデル」って、すっごい足かせになるんです。大黒柱をやってると、思い切ったことができないよ~、っていう…。まぁ、お気持ち自体は分からなくもないんですが。せめて…、OLがふらっとヨガ教室に通いだす、くらいのフットワークはほしいところ。でないと、何もできないよ!そのまま、老後に突入しちゃうよ!って。

いやね。何も、いきなりエベレストに登ってこいなんて、言ってないから。そんなリスクは取らなくていいから。でもね。「お遍路に行く」なんてリスクないじゃん!ちょっと長い休みを取るだけじゃん!そう思いません?

5. 多様化しない男性のファッション

ここからは打って変わって、ファッションの話をしましょう。ファッションです、ファッション。衣食住の″衣″の部分ですね。で、前々から思っていたのですが。

男性のファッションって、つまらなくないですか?
何だろう…。幅が狭いというか、選択肢が少ない。

どうです?皆さんもそう思いませんか?――いや、だってね。ちょっと、お店を覗いたら分かるじゃん!トップスにしろボトムスにしろ、インナーにしろシューズにしろ…。ファッション系は、とにかく女性にあって男性にないアイテムが多すぎる!何なんだこの差は…、ジェンダー・ギャップ指数いくつだよ、なんてレベルを超越している。

具体例を挙げるとキリがないですが、やはり代表的なのはスカートでしょう。あの「ふんわり」したシルエット、遊び心あふれるデザイン、ズボンとは違う軽さと動きやすさ、夏場にも快適な涼しさ…。人類の偉大な発明の1つですよね。これを女性″だけ″のものにしておくのは、もったいないのではないでしょうか?――すごく、もったいないですよね。実際スカートの有る無しで、大分コーディネートの幅が変わりますし…。まったく…、何でこんなダボっとしたズボンしかねぇんだよ。ワンパターンにも程があんだろ。それに、夏場なんか暑くてやってらんねーよ。そう思いません?

いや、でもこれ本当に深刻で…。ファッションに無頓着な方でも、男性の【夏場に穿く、涼しいボトムスがない問題】は結構共感してもらえると思う。特に(スーツが必要な)職場なんかでは、多少薄い生地を使ってはいても…、というのはありますよね。さすがに、高温多湿な日本では無理があるよ、って(あれ、もともと英国紳士の着るやつだし)。じゃあ、せめて家ではもうちょっと涼しく…なんて思っても、妻から「短パンは気持ち悪いからやめてくれ」なんて言われたりして…。おいおい、何を穿きゃーいいんだ?

ほかにも、いろいろありますよね。

・ワンピース:1着で(最低限)コーデが決まる最強アイテム
・キャミソール:肩に余計な布がない、夏に涼しいラクチン下着
・黒タイツ:暖かく、太い足が細く見える汎用アイテム

こんな偉大な発明品が、女性″だけ″のものになっているのは、社会の損失になっていると思います。

togetter.com

あとは日傘。あれは本当に、男性でも持っておいた方がいいと思う。

www.neetland.com

殺人的暑さと紫外線に男も女もないよ!ってね。本当にそう思います。デザインとか、商品のバリエーションも、もうちょっと増えてほしいですね。

さらに、蛇足ですが。こういう女性サイドのファッションを、男性サイドに拡張していくことは、アパレル業界の活性化、市場規模の拡大にもつながると思います。だって、女性と同等の数がいますからね、男性は。今まで日傘を差さなかった男性が差すようになれば…、その数だけ売上げは増え、市場は拡がるのです。それこそ、ほぼ全員が差すようになれば、2倍くらいにはなります。2倍ですよ、2倍。このインパクトは大きくないですか?大きいですよね、すっごく大きい。もちろん、そんな単純計算でイケるかというと、そんなことはないでしょうけども(*)。1.5倍くらいになる可能性は十分にある。この1.x~2倍の夢は、挑戦してみる価値があるのではないでしょうか?別に、アパレルやファッションに限ったことではありませんが。セックス(性別)によるマーケティングの分割・線引きを見直してみると、何か新しいチャンスを掴むことができるかもしれません。

*もちろん、それでも日傘を差さない方もいるでしょうし、代わりに他の消費財(例えば、日焼け止めクリームなど)の需要が縮小する可能性もあります。

6. 多様化しない男性のファッション(職場編)

さてと…。まだまだ、言いたいことはあるぞー!ここからは、職場(会社)での服装についてお話ししましょう。さっきから散々、男性のファッションは選択肢が少ない、と言ってきましたが。職場でのファッションとなると、さらに選択肢が狭まりませんか?それはもうグッと、グググッと…。皆さんの職場はどうでしょうか?(ホワイトカラー的な職場なら)大体はスーツ一択、みたいなところが多いですよね。

皆さんは、スーツはお好きですか?私は大嫌いです。単にデザインに萌えないとか、皆同じようにしか見えないとか、いろいろ理由はあるんですが。機能面でも、最悪に近いですよね。だって、

・冬は寒く、夏は暑いジャケット
・わざわざ首を絞めるネクタイ
・洗っても洗っても、襟や脇が黄ばんでいくワイシャツ
・硬くて痛くて、蒸れて臭くもなる革靴

ですからね。これ、何かの罰ゲームですか?こんなものが、いま広く使われている理由が分かんないんですけど。何かの式典のときくらいで、いいんじゃないの?冠婚葬祭くらいで十分じゃないの?まぁ、好みは人それぞれですから。着たい人は着ればいいんですけれど。

現に、着たくない人も着させられるというね、強制されるというね。そういう問題がありますよね。このあたりは、個々の職場によりますけども。女性だと、いわゆるオフィスカジュアル的な、ちょっとゆるっとした恰好が許されていところが多いですが(*)。男性になると、あまり許されていないような、そういう感じのところが多いですよね。何でなんでしょうね?

あと髪型なんかも、未だにうるさいところが多いですよね。会社で「もみあげの長さは、耳たぶの下のラインまで~」なんて聞いたときには、ここは学校かよ!って。いや、もちろんね。業務上どうしても必要な理由(衛生・安全面など)があれば、話は別ですけども…。たいがい、大した理由はなかったりする。だったら、やめちまえよ!と。必要以上に選択の幅を狭めんなよ、と。そう思いません?

それと。髪型って、男女で許容範囲の差がすごく大きいですよね。(髪を)伸ばす、染める、パーマをかける、ぜーんぶ男女で許容範囲が違う…。女性の場合、多少伸ばしても染めても、パーマをかけても、さほど問題にはならないのに。男性が同じことをすると、めちゃくちゃ問題になったりする…。これって、どういうことですか?――えっ、清潔感?こちとら、(シャンプーはもちろん)トリートメント、コンディショナーまでちゃんとやっとるわ!ドライヤーも丁寧に当てとるわ!出勤前に、アイロンまでかけとるわ!まずはその肩に積もったフケ、取ってから言えや!なーんて思ったり…。まぁ、嫌なら会社辞めろ、ということかもしれませんが。大黒柱なんかやってると、辞めにくいですよね。

*逆に、女性はかっちり制服(事務服)、というところもありますね。あれはあれでどーなの?という感じはしますが。そのほかにも、メイクを強制される、ヒール・パンプスを強制される、など女性は女性で窮屈な押し付けは多くあります。

おわりに

今回は【男性の生き方、多様化しない問題】について、長々と考えてきました。どうでしょうか、皆さん。こうしてみると、男女平等なんて言われつつも、男性だけ生き方の幅が広がっていないことがよく分かりますね。本当、30年前と変わっていないじゃん!って。これが、今の男性の「生きづらさ」の原因になっているのではないでしょうか?

これまでは、(曲がりなりにも)女性の生き方を多様化してきました。昔に比べれば、ずいぶん生きやすくなった部分も多いと思います。今度は、男性の生き方を多様化する番ではないでしょうか?

考えてみれば、何が(本当の意味で)男女平等か、というのは難しい話です。女性のことはもちろん、男性のこともしっかりと考えなければなりません(*)。あるいは、単に男性・女性の問題で区切らない方がいい、ということもあります。男性・女性、若年者・高齢者、健常者・障がい者 etc…。そもそも「生きやすさ」を追求する上では、男だからどう~、女だからこう~、という男女の別は意味を持たないことも多いです。そのため、(性別を含む)あらゆる属性の別なく、思想や価値観の多様化を促す、多様性を認める、そういったことの方が重要だといえます。それが回りまわって生き方の多様化や、「生きやすさ」の向上へとつながるのです。

*ここでは詳しく述べませんが、LGB-Tなど、セクシャルマイノリティの視点での話もあるでしょう。

ではでは、今回はこのへんで。