皆さんは「東横イン」って知ってますか?あの、有名な全国チェーンのビジネスホテルのことです。ちょっと前、それが大津(浜大津の近く)にも出店したのですが、私にはひとつ驚いたことがあるのです。それは、「東横INN京都琵琶湖大津」という不可思議な店名です。
京都琵琶湖大津…?
「京都琵琶湖大津」とは、どういうことしょうか?なぜ、こんな京都にあるのか大津にあるのか、はたまた琵琶湖の上にあるのか(んなわけない)、分からないようなネーミングにしたのでしょうか。そして、なぜ“京都”→“琵琶湖”→“大津”という順番に表記したのでしょうか。意味がわかりません。そこで今回は、東横INN京都琵琶湖大津の「京都琵琶湖大津」という店名の謎を、自分なりに解き明かしてみたいと思います。解釈してみたいと思います。ではでは、はじまりはじまり~。
注)本記事の内容はあくまで私見、個人的な妄想を垂れ流したものです。よって、真偽のほどは一切保証できません。その点を、ご理解の上で読み進めてください。
◯ 東横インの店名の特徴は?
と、ここでまず。その準備段階として…。ほかの店も含めた、東横インの店名の特徴を分析してみましょう。公式HPの店名一覧をざっと見渡してみたところ…、次のような特徴が浮かび上がってきました。
まず、東横インの店名の大きな特徴は、
アクセスしてほしいエリア(地域)やポイント(地点)を徹底的に記述すること
にあります。
いくつか例を挙げると…、
「東横INN日本橋浜町明治座前」なんか好例ですね。(少し長いですが)日本橋、浜町、明治座と複数のエリア、ポイントを表記することによって、アクセスしてほしいエリア、ポイントを細かく伝えています。もう1つ、「東横INN品川港南口天王洲アイル」なんかもそうですよね。品川、港南口、天王洲アイルと複数表記することによって、アクセスしてほしいエリア、ポイントを細かく伝えています。
ほかにも、いくつか例を挙げてみましょう。
・東横INN仙台西口広瀬通
ホテルが仙台駅西口、広瀬通付近に位置していることを示している。
・東横INN神田秋葉原
(ホテルは、日本橋馬喰町にあるものの)神田、秋葉原の両エリアからアクセスしやすいことを示している。
・東横INN新宿御苑前駅3番出口
ピンポイントに、新宿御苑前駅3番出口からアクセスすればいい、ということを示している。
このように、東横インは店名を決めるとき、とにかくアクセスしてほしいエリア、ポイントを徹底的に盛り込む傾向にあります(そのため情報量が多く、店名がやたら長くなる傾向にあります)。
その際、場合によっては、知名度の高い広域的地名、エリア名を用いること(①)、魅力を感じる観光地名、ランドマーク名を用いること(②)もあるようです。
① 広域的地名、エリア名の利用
例)
・東横INNとかち・帯広駅前 →とかち
・東横INNオホーツク・網走駅前 →オホーツク
・東横INN富士山三島駅 →富士山
② 観光地名、ランドマーク名の利用
例)
・東横INN函館駅前朝市 →朝市
・東横INN金沢兼六園香林坊 →兼六園
・東横INN下関海峡ゆめタワー前 →海峡ゆめタワー
◯ 本題:東横INN京都琵琶湖大津の店名の理由は?
そろそろ本題に入りましょう。東横INN京都琵琶湖大津の「京都琵琶湖大津」という店名の謎についてですが、これを先ほど述べた店名の特徴を踏まえて考えてみましょう。
まず、東横インの店名の最大の特徴は、アクセスしてほしいエリア(地域)やポイント(地点)を徹底的に記述することでしたね。とすれば、東横インは(店舗を構える)大津に加えて、京都と琵琶湖をアクセスしてほしいエリアやポイントとして捉えている、と考えることができます。
さらに、この京都と琵琶湖というのは、先述の① 広域的地名、エリア名の利用、② 観光地名、ランドマーク名の利用の観点からも説明できそうです。
何か、少しみえてきたのではないでしょうか?それでは、さらに深く考えてみましょう。
Ⅰ. 京都目的の宿泊客に来てほしい!
実は京都と大津はかなり近いです。JRでいえば、京都駅と大津駅との距離は約10km、所要時間にして約9分です。9分なんて、地下鉄で京都から今出川へ移動するのと変わりませんので、京都のヘタな場所(一乗寺とか、亀岡とか)よりかえって近いくらいです。したがって、京都に用事のある人を大津に泊めることは十分可能なのです。そのため、大津のホテルは少しでも京都の宿泊需要を取り込みたい、その方が経営的に「おいしい」と考えています。その証拠に、大津のホテルはよくHPに「京都へのアクセス抜群!」「ぜひ、京都観光の拠点にも~」といった文言を載せています。
また、京都のホテルは(大津より)混みやすいですし、料金も高くなりやすいです。その上、近年は外国人観光客の増加もあって、その傾向がより顕著になっています。そういう事情もあって、最近は、実際に「予約が取れない!」と言って、大津まで足をのばす人が増えているのです。ということは…、大津のホテルにとって今は大チャンスなのです!大チャンスだからこそ「京都のお客さん、大津は近いですよ~」「京都より、安くていい部屋に泊まれますよ~」と言って、盛んに誘っているのです。以前、こんな記事も書きましたしね。
www.neetland.com
したがって、東横INN京都琵琶湖大津の「京都琵琶湖大津」は、頭に京都を入れることで、京都と琵琶湖・大津を同じエリア、一体的な地域としてイメージしてもらおう、そして、京都目当てのお客さんに実際に足を運んでもらおう、という意図があると考えることができます。
※ついでに、類例を探したところ「東横INN名古屋尾張一宮駅前」というのが出てきました。一宮は名古屋か…?とは思いましたが。まぁ確かに、名古屋まで新快速ですぐ、ですしね。
Ⅱ. 観光的なイメージや魅力を持たせたい!
東横INN京都琵琶湖大津の「京都琵琶湖大津」という店名は、京都と琵琶湖・大津を一体的な地域として表しています。1つの地域として表しています。では、“京都”→“琵琶湖”→“大津”という順番には何の意味があるのでしょうか?その答えは、おそらくイメージの強さにあるのではないでしょうか。この順番は、観光的なイメージや魅力の強さの順(降順)を反映しているようにみえます。
残念ながら、大津というのは観光にしても何にしても、いまいちイメージがパッとしません(渋~いお寺ならいっぱいありますが)。一方、京都は誰がみても文句なしの一級観光地です。イメージの強さが大津とはケタ違いです。そのため、(集客を考えて)観光的なイメージの強い京都を頭にもっていく、ことになります。そして、大津は後ろに…ということになるのです。
ところが、それだけではありませんでした。東横インは、京都と大津の間に“琵琶湖”を挟んだのです。全国的には、滋賀県といえば琵琶湖です。琵琶湖以外にない、と言ってもいいくらいです。そう考えると、滋賀で知名度や魅力が強いのは大津よりも琵琶湖だ、ということになります。だから、(集客を考えて)大津の前に琵琶湖をもっていこう、という発想になったのです。その結果、観光的なイメージや魅力の強い順に、“京都”→“琵琶湖”→“大津”という表記になったのです。
※ついでに、類例を探したところ「東横INN伊勢松阪駅前」というのが出てきました。皆さん。お伊勢さんに行ったら、赤福を忘れずに買って帰りましょう。
おわりに
以上、ぐだぐだと書いてきました。どうでしょうか?納得できましたかね?もっと別の説がある、ないしは答えを知っている、という方はぜひ当方までお知らせください。ちなみに、後から気付いたのですが。今回の記事は「東横INN湘南鎌倉藤沢駅北口」でも、かなり似たようなテイストで書けると思います。とはいえ面倒くさいし、二番煎じにしかならないのでやめておきますが…(それにしてもそんなに湘南、鎌倉が大事か?)。ではでは、今回はこのへんで。
(PR)
大津にご用事のある方も、京都にご用事のある方も。快適アクセスの「東横INN京都琵琶湖大津」をぜひご利用ください。